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 Bスポット療法は上咽頭を刺激して体調を改善します

上咽頭
 上咽頭は免疫と自律神経の重要スポット
 上咽頭は鼻腔の後方にあって、鼻から吸い込んだ空気が突き当たる部分です。ウイルスや細菌などの病原微生物が鼻から侵入した時に、真っ先に情報をキャッチして 全身の免疫活動が始まります。つまり、上咽頭は免疫系のスイッチに当たる場所といえます。また、迷走神経などの重要な脳神経中枢がすぐ後方にあるため、上咽頭は 自律神経系を刺激しやすいツボでもあります。

 Bスポット療法は上咽頭を直接刺激します
 Bスポット療法は上咽頭に薬剤を塗布して免疫や自律神経を刺激することにより体調改善を図る方法です。この治療はEAT(Epipharyngeal Abrasive Therapy、イート、上咽頭擦過治療) とも呼ばれています。
 Bスポット療法を繰り返し行うことにより、免疫や自律神経の乱れが改善して他の治療では治らなかった症状が改善したという報告が数多くあります。
 (めまい、睡眠障害、起立性調節障害、過敏性腸症候群、慢性疲労症候群、線維筋痛症、ネフローゼ症候群、関節炎、掌蹠嚢疱症、アトピー性皮膚炎など)
 最近ではコロナ感染後の慢性疲労症候群が劇的に改善したという報告が注目され、多くの医療機関でBスポット療法が行われています。
 Bスポット療法は、局所麻酔の時間も含めて30分程度で済みます。まず麻酔薬のついたガーゼを鼻内に入れて10分ほどしてから、鼻から内視鏡を入れて反対の鼻から 綿棒を入れて上咽頭を直視下に正確に薬液(1%塩化亜鉛溶液)を塗布します。上咽頭をくまなく刺激することが重要ですので内視鏡は必須のアイテムです。 鼻内は麻酔が可能ですが、上咽頭は十分に麻酔することができないため痛みがあります。2回目以降は痛みが軽くなっていくことがほとんどです。
処置後は10分ほど休んで具合を確認し、痛みや出血を軽減するため鼻からのネブライザーをしてから帰宅していただきます。
 週に1回施行し、何度か施行して効果が期待できます
 1度だけで効果があったという報告もありますが、十分な効果が得られるよう根気よく続けることが必要とされています。誰にでも効果が期待できるわけではなく、多少の痛みを伴いますので他の治療法で治らなかった方にお勧めしています。